札幌不動産建築士の竹村コラム


2017/02/20 16:04

貸家物件の着工件数高水準。既存物件の空き室率も今後高水準?

賃家物件の着工件数が8年ぶりに高水準となったというニュース。

昨年の貸家着工は418,543戸。

アパート.png

相続税の節税対策でアパートなどの賃貸物件を建てる動きが
活発化されている。

貸家を建てると土地の評価額が下がって相続税が減らせるため、
節税目的のアパート建設が相次いだ。

貸家の着工が増えるということは、
一方で既存のアパートやマンションの空家が増えるのは当然こと。

今後は特に既存アパート対策が必要となる。

先日ご相談いただいたお客様。

木造の古いアパートを所有している夫婦がいた。

古いタイプの間取りで
浴室・トイレなどが一体となっている3点ユニット型の水廻り。

3点ユニット.jpg

単身者や若い方も入居してくれない。

直すには費用が掛かる。しかし費用はなし。

老朽化.png

益々入居しない。

最終的は空き家のまま現在に至る。
現在では8戸のアパートで2戸のみ入居。

この悪循環な物件はどのエリアでも起こり得ていることだ。

新築が増えると古い物件への入居率も下がる。

今後は大きな問題となりそうな気がします。